平和で楽しい疑似戦争

やっと観ましたフィギュアスケート
荒川選手毅然としててかっこ良かったです
 


そして『ミュンヘン』観て来ました
(兄者ごちそうさまです!)

なんで今そんな映画の話?祝い酒まずくなるじゃん
とお思いでしょうが、コレはあえて今書くのがきっと正解なんです


や〜、重くて長くて(2時間44分)見終わっても全然ハッピーな気分にならない
本当に良い映画でした!

有頂天ホテル』より何より観るべき意味がある映画です

かいつまんで言うと『ミュンヘン事件』というオリンピックでパレスチナゲリラに選手が殺されて
その報復のための暗殺者になった若者の話です
テーマはテロリズム

そもそも人が争うのは、相手の理解不足のためだ
という事で親睦目的ではじまった平和の祭典
に起きた皮肉な悲劇

後半の主人公の『殺し屋の苦痛編』もすごいモノがありますが
私は中盤の階段での気さくなパレスチナ人の若者との会話の
静かなシーンが印象的で好きでした
「本当にあの枯れた大地がほしいと思ってるのか?」
「…国家を持てない事の悲しみがお前にわかるのか」




良いか悪いかは別として私は特別偏った宗教や考え方を持った人間ではないけれど
(つまり今の日本の大多数のその辺の普通の人、という意味)
オリンピックで日本人がメダルを取れば
嬉しい気持ちになるわけで
洋画でいまだに日本人が出っ歯でカメラ持った描写をされてれば
軽く嫌な気持ちになるわけです

ソレはつまり自分が『日本人』である事にアイデンティティを感じているという事で
そういう誇りを持っている事は悪い事ではないけれど
『諸刃の剣』でもあるんだという意識も持たないと
感情に流されて血をみる事になりかねない。と

ちょっと映画の感想ではないけれど(イスラエルパレスチナ問題はもっと複雑だし)
この映画を観てて
そういう事を少し考えまして。とか
…かたい日記だな


あえて綺麗事を言うとしたら
他者を妬まずにお互いを尊重しあって
相手にも自分と同じ様に誇りや考え方がある事を正しく理解し
それでもどうしてもうまく行かない時は
国の前に同じ人間同士である事の方に意識を置いた考え方をすれば
この世から争いは無くなるはずなんですが…

まーーー無理に近い
だって友達同士でも難しい事ってあるもん


でももし話合いの最中敵国に良い顔で
「だってぼくらはおんなじ宇宙船地球号に乗った乗組員同士ですもんね!」
とか切り返されたらちょっとムカつくかもしれない
そんな自分は大統領にはむいていないな