いいことをした、いいことをした

maya04082006-01-30

1月はなぜか2回も良い事をした

ある日の深夜、アパートの戸を叩く音がして開けたら一階の中国人がテンパっていた
「オマエチョットクル」と半ば強制的に連れて行かれた
どうやら風呂場の水道官が破裂して水が止まらない様だ
このアパートは長期間留守にする時元栓を閉めないと
東北の寒さにびっくりして破裂するのだ
知らなかったんだろうな。入る時説明はされるけど


その女性とは挨拶する程度だが
日本語がしゃべれないし通じないし、携帯も無いようだったので
不動産屋に電話した
水道屋が来るまで時間が掛かるらしい
が、その女性はもう国分町(東京で言う所の歌舞伎町)に仕事に行かなくてはなくて
朝まで帰って来ない(と言っている)ようなので
『ダンナサマ』という人に電話する事になった
『ダンナサマ』は日本人で中年くらいのサラリーマンという感じの声の人だった
『ダンナサマ』はめんどくさそうな声で
「事情はわかりました。でも僕は今日はその家に帰らない日だから知らない。ところであんた誰?電話まで掛けちゃって」
という内容の事を言って来たので想定外の言葉に「はぁ?!」と切れそうになった
私の常識ではそういう場面の第一声は
「うちのものがご迷惑を掛けてスミマセン」
だからだ。
中国人は空気を読んだのか携帯を私から奪い何故か『ダンナサマ』と喧嘩して勝手に切った

結局私が鍵を預かる事になり水道屋がなんとかしていった

寒空の下で1時間くらいの出来事
流れに流されつつも自分のやれる範囲の事だけやったつもりだったが
わたしは「あなたは良い事をしたとても良い人ですね!」とでも言われたかったのだろうか?
普通の事なのに
などと考え悶々として眠れなかった。




そんな事があってから3日後
今度は道で財布を拾った
お金もカードも一式入っている。落としたてだろう

悪魔:「ネコババちゃいなYO〜」

私:「えー!ダメだよ〜交番に届けないと…」

悪魔:「セイセイセイ(HG)今なら誰も観てないぜ〜フォォ=」

天使(メガネ):「いや、ネコババした所でどうせこの人、気が小さいから中途半端な良心が痛んでお金以上のダメージくらうに決まってます。ここは交番に届けるのが無難でしょう。
書類に手続きして半年後に落とし主が現れなければ貰えますし。
確率の高い宝くじ拾ったくらい思っておけばちょうどいいんじゃないですか?」

悪魔・私:「で、ですよね〜…」


という雑念エンタテインメントは冗談として
すぐに交番に届けたのだがそこの警察のお役所対応に驚いた
腹が立つので詳しくは書かないがまるで免許の更新にでも来た様な気分にされた
まぁ警察もお役所なんだけどさ。

「私はなんでこんなに悶々としているのだろう。『あなたは良い事をしたとても良い人ですね!』とでも言われて拍手でもされたいのだろうか?」
と思いながら手続きを終えて「以上です。」と言われたので帰ろうとすると
奥の方から交番の偉いおっちゃんが出て来て
「わざわざ届けてくれてありがと〜ね」
と声をかけてくれた
その一言で何かがフッと救われた
良かった。ロボット以外の人が居てさ




その後、中国人の水道管は直ったらしくお礼に手作りの『中国の梅』というお菓子を貰った
財布の落とし主も見つかり電話が来てえらい感謝された
お礼がしたいと言われたが時間を取らせるのもなんなので断った
友人にその話をしたら「あなたはそうやってまた『ドラマ種』を潰している」と言われた
説明しよう。『ドラマ種』とは、日常に散りばめられている「ドラマみたいなシュチュエーション」の事。
この場合「お礼は結構ですから代わりにご飯食べませんか?財布が落ちていた場所で待ち合わせましょう」が正解の回答。(らしい)
ただ過剰に意識しすぎたり、この様に相手がアホだったりするとその種の花は咲かないのだ!
黙れ!!

私:「そんな。『電車男』じゃあるまいし。でもその財布男がじつは中国人の『ダンナサマ』だったらほんとにそれこそドラマだよね〜…それこそドラマ種!」
友人:「…嫌な展開おもいつくなぁ…(ギャグは無視)」



『中国の梅』はとても甘くておいしかった